眠っている間に呼吸が止まる?睡眠時無呼吸症候群について!

投稿日:2018年7月25日

カテゴリ:ドクターブログ

 

睡眠時無呼吸症候群とは?

Sleep Apnea Syndromeの頭文字をとって、「SAS(サス)」とも言われます。
医学的には、10秒以上の気流停止(気道の空気の流れが止まった状態)を無呼吸とし、無呼吸が一晩(7時間の睡眠中)に30回以上、若しくは1時間あたり5回以上あれば、睡眠時無呼吸です。
寝ている間の無呼吸に私たちはなかなか気付くことができないために、検査・治療を受けていない多くの潜在患者がいると推計されています。

この病気が深刻なのは、寝ている間に生じる無呼吸が、起きているときの私たちの活動に様々な影響を及ぼすこと。気付かないうちに日常生活に様々なリスクが生じる可能性があるのです。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の代表的な症状

自覚症状の感じ方や程度には個人差がありますから、可能であれば寝ている間のことについてぜひご家族やパートナーにきいてみてください。
「ちょっと疲れているだけ」、「いつものこと」で終わらせず、日常生活を振り返ってみましょう。
さらに詳しくチェックするには、セルフチェックをご活用ください。

「寝ている間」

いびきをかく

いびきが止まり、大きな呼吸とともに再びいびきをかきはじめる

呼吸が止まる

呼吸が乱れる、息苦しさを感じる

むせる

何度も目が覚める(お手洗いに起きる)

寝汗をかく

「起きたとき」

口が渇いている

頭が痛い、ズキズキする

熟睡感がない

すっきり起きられない

身体が重いと感じる

「起きているとき」

強い眠気がある

だるさ、倦怠感がある

集中力が続かない

いつも疲労感がある

「生活習慣」

タバコがやめられない

お酒が好きで、寝る前のお酒が習慣化

太り気味。暴飲暴食してしまうことがある

高血圧、糖尿病、高脂血症などの既往がある

見た目の特徴

痩せているからといって安心は禁物

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、太った男性がかかる病気というイメージがあるかも知れませんが、太っていなくても、痩せていても、女性でもかかる病気です。
それは、顔や首まわりの形体的特徴がその発症と強く関連するためです。

SASになりやすい形体的特徴

首が短い

首が太い、まわりに脂肪がついている

下あごが小さい、小顔

下あごが後方に引っ込んでいる

歯並びが悪い

舌や舌の付け根が大きい

 

睡眠中に呼吸が止まる二大要因

睡眠中に呼吸が止まってしまう原因は大きく分けて2つあります。

1つ目は、空気の通り道である上気道が物理的に狭くなり、呼吸が止まってしまう閉塞性睡眠時無呼吸タイプ(OSA)

2つ目は、呼吸中枢の異常による中枢性睡眠時無呼吸タイプ(CSA)です。

 

閉塞性睡眠時無呼吸タイプ(OSA)

喉や気道が塞がってしまうタイプ

上気道に空気が通る十分なスペースがなくなり呼吸が止まってしまうタイプです。
SAS患者さんのほとんど、9割程度がこの閉塞性睡眠時無呼吸タイプ(OSA)に該当します。
上気道のスペースが狭くなる要因としては、首・喉まわりの脂肪沈着や扁桃肥大のほか、舌根(舌の付け根)、口蓋垂(のどちんこ)、軟口蓋(口腔上壁後方の軟らかい部分)などによる喉・上気道の狭窄が挙げられます。

これには、骨格とその中におさまる解剖学的な組織の量が関係します。
元々大きい骨格であれば多少太ったとしても、つまり組織の量が増えても、上気道を狭める可能性はそう高くはありません。しかし、例えば元々小さい骨格の場合はどうなるでしょう?
上気道のスペースが圧迫されて狭くなり、元から上気道のスペースが少ない場合にはさらに閉塞しやすい状況になるわけです。

 

中枢性睡眠時無呼吸タイプ(CSA)

脳から呼吸指令が出なくなるタイプ

脳から呼吸指令が出なくなる呼吸中枢の異常です。睡眠時無呼吸症候群の中でもこのタイプは数%程度です。
肺や胸郭、呼吸筋、末梢神経には異常がないのに、呼吸指令が出ないことにより無呼吸が生じます。OSAと違い、気道は開存したままです。OSAの場合は気道が狭くなって呼吸がしにくくなるため一生懸命呼吸しようと努力しますが、CSAの場合は呼吸しようという努力がみられません。
CSAに陥るメカニズムは様々ですが、心臓の機能が低下した方の場合には30-40%の割合で中枢型の無呼吸がみられるとされています。

 

6つの質問でSASリスクをチェック

1.毎晩、大きなイビキをかきますか?

 

2.「睡眠中に呼吸が止まっていた」と指摘されたことがありますか?

 

3.昼間、眠くなることがありますか?
(居眠り運転をしそうになったり、会議中にうとう
としてしまうことがよくありますか?)

 

4.朝起きたとき、寝たはずなのに疲れが残っている感じや頭重感・頭痛がありますか?

 

5.若い頃より、体重が増えて、顔つきが変わったと言われますか?

 

6.メタボリックシンドロームの傾向はありますか?

 

 

1つでも当てはまれば睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

 

治療方法は、CPAP(鼻にマスクをつける方法、呼吸器科など)、スリープスプリント(マウスピースをつける方法、歯科)、外科手術(耳鼻咽喉科など)があります。

CPAPをご使用中の患者様、CPAPが合わない患者様
自宅ではCPAPを使用、旅行や出張などの外泊時は、持ち運びが便利なスリープスプリントを使用することができます。CPAPがどうしても合わない時は、スリープスプリントに変更することが可能です。

スリープスプリントは、CPAPを処方している医療機関の紹介状があれば、健康保険で作製できます。
また、紹介状がない方や他院に行く時間がない方は自費にて作製できます。

お気軽にご相談ください。

歯科医師 馬庭 暁人