いびきの原因「舌根沈下」とは?今日からできるトレーニングを紹介

「舌根沈下」という言葉を聞いて、いびきとの関係が気になっているあなたへ。
舌根沈下とは、眠っている間に舌の付け根(舌根)が喉の奥に落ち込み、気道を狭くしてしまう状態のことです。
あお向けで寝ているときに特に起こりやすく、いびきや呼吸のしづらさにつながるとされています。
この記事では、舌根沈下がいびきに関わる仕組みと、今日から取り組めるトレーニング方法、続けるうえでのポイント、セルフチェックの目安まで整理しました。
睡眠時無呼吸症候群についての基本情報は、厚生労働省の情報サイト「e-ヘルスネット」(https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/heart/yk-026.html)でも確認できます。
目次

舌根沈下といびきの関係・早見表

まず、舌根沈下がいびきにどう関わるのかを整理しました。
仕組みを知っておくと、トレーニングを続けるモチベーションにもつながります。

状態気道への影響起こりやすい場面
舌根沈下舌の付け根が喉の奥に落ち込み気道が狭くなるあお向け寝、筋力低下、飲酒後
舌の筋力低下舌を支える力が弱まり沈下しやすくなる加齢、運動不足、口呼吸の習慣
あごの後退舌のスペースが狭くなり沈下しやすくなる骨格的な特徴、加齢による変化

舌根沈下は、舌を支える筋力の低下と関わりが深いとされているため、トレーニングによって筋力を保つことが、いびき対策として注目されています。

舌根沈下が起こる主な原因

舌根沈下がなぜ起こるのか、代表的な原因を整理しました。
原因を知ることで、トレーニングの必要性も理解しやすくなります。

加齢による筋力低下

年齢を重ねると、舌や喉まわりの筋肉も少しずつ衰えていくものです。
若い頃はいびきをかかなかったのに、最近気になり始めたというあなたは、舌根沈下が関係している可能性があります。
個人差はありますが、40代以降でいびきが強くなったと感じる方に、特に多く見られる傾向です。

口呼吸の習慣

日常的に口呼吸をしていると、舌が正しい位置(上あごに軽く触れる位置)を保ちにくくなり、就寝時に舌根が沈下しやすくなるといわれています。
口が開いた状態でいびきをかいているあなたは、この傾向が強いかもしれません。

肥満・首まわりの脂肪

首まわりに脂肪がつくと、舌の周辺の組織も重くなり、あお向けで寝たときに気道側へ落ち込みやすくなります。
体重が増えてからいびきが強くなったと感じるあなたは、この要因が関係している可能性があるでしょう。

飲酒や睡眠導入剤の影響

アルコールや一部の薬剤は筋肉を弛緩させる作用があり、舌根の筋肉が緩んで沈下しやすくなることがあります。
飲酒した日だけいびきが強いあなたは、この影響が大きいと考えられるでしょう。
就寝前の飲酒を控えることも、あわせて意識したい対策です。

今日からできる舌根沈下トレーニング

ここでは、舌や喉まわりの筋力を保つためのトレーニングを紹介します。
毎日少しずつ続けることがポイントです。

舌を上あごに押し付けるトレーニング

舌全体を上あごにぴったりと押し付け、5秒キープします。
これを10回程度、1日2〜3セット行うことで、舌を支える筋力の維持が期待できます。
テレビを見ながらや入浴中など、すきま時間に取り入れやすいトレーニングです。

舌回し体操

口を閉じたまま、歯茎の外側に沿って舌を大きく回します。
右回り・左回りをそれぞれ10回ずつ行うことで、舌全体の筋肉を使うことができておすすめです。
慣れないうちは顎が疲れることもありますが、無理のない回数から始めましょう。

「あいうべ体操」で口まわりを鍛える

「あー」「いー」「うー」「べー」と大きく口を動かす体操も、いびき対策として知られる舌や口まわりの筋力トレーニングです。
1日30セットを目安に、いびきが気にならなくなる日を目指して無理のない範囲で続けてみましょう。

舌を突き出すトレーニング

舌をできるだけ前方に突き出し、5秒キープしてから戻します。
これを10回ほど繰り返すことで、舌の付け根の筋力を意識的に使うことができるのでおすすめです。
鏡を見ながら行うと、正しくできているか確認しやすくなります。

トレーニングを続けるうえでのポイント

舌根沈下トレーニングは、継続することで効果が期待できるものです。
無理なく続けるための工夫を紹介します。

毎日同じタイミングで行う

歯磨きの後や入浴中など、生活の中の決まったタイミングに組み込むと、忘れずに続けやすくなります。

効果はすぐに出るとは限らない

筋力トレーニングと同様に、舌根沈下トレーニングも数週間から数ヶ月かけて変化を感じることが多いとされています。
すぐに効果が出なくても焦らず、まずは1ヶ月程度続けてみるのがおすすめです。
家族にいびきの変化を聞きながら、記録をつけて振り返ると継続しやすくなります。

横向き寝と組み合わせる

トレーニングと合わせて、あお向けを避けて横向きで眠る工夫をすると、舌根沈下による気道の圧迫をさらに軽減しやすくなります。

トレーニングの効果を高める生活習慣

舌根沈下トレーニングの効果をより実感しやすくするために、あわせて意識したい生活習慣を紹介します。

正しい姿勢を意識する

猫背のように前かがみの姿勢が続くと、首まわりの筋肉のバランスが崩れ、舌の位置にも影響することがあるといわれています。
デスクワーク中も、背筋を伸ばす意識を持つことが、いびき対策としての舌根沈下トレーニングの効果を後押しする一助になるでしょう。

よく噛んで食べる

柔らかい食べ物ばかりだと、舌や口まわりの筋肉を使う機会が減ってしまいます。
意識してよく噛んで食べることも、いびきの原因になりやすい舌の筋力を保つための日常的な工夫のひとつです。

鼻呼吸を意識する

日中から口呼吸ではなく鼻呼吸を意識することで、舌が正しい位置(上あごに軽く触れる位置)を保ちやすくなり、就寝時の舌根沈下の予防にもつながるとされています。

禁煙・節酒を心がける

喫煙は喉や気道の炎症につながりやすく、飲酒は筋肉を弛緩させる作用があります。
いびき対策としての舌根沈下トレーニングと並行して、こうした生活習慣も見直すことで、より変化を実感しやすくなるでしょう。

舌根沈下トレーニングが向いている人・向いていない人

すべてのいびきに舌根沈下トレーニングが有効とは限りません。
向き不向きの目安を整理しました。

タイプトレーニングの向き不向き
加齢や筋力低下によるいびき効果が期待しやすい
肥満による首まわりの脂肪が原因体重管理と組み合わせると効果を実感しやすい
あごの骨格が原因トレーニングだけでは限界があり、歯科での相談が有効
扁桃肥大や鼻づまりが原因耳鼻咽喉科での治療が優先されることが多い

自分のいびきがどのタイプに近いかを考えながら、舌根沈下トレーニングだけで十分か、他の対策も組み合わせるべきかを判断していきましょう。

トレーニングだけに頼らない方がよいケース

本記事で紹介しているのは、筋力低下による舌根沈下を想定した一般的なトレーニングです。
いびきがとても大きい、睡眠中に呼吸が一時的に止まっている様子がある、日中に強い眠気があるあなたは、睡眠時無呼吸症候群の可能性があるため、トレーニングだけで様子を見続けず、耳鼻咽喉科や睡眠外来などの医療機関へ相談することをおすすめします。
あごの骨格が原因の場合は、トレーニングの効果が限定的なこともあるでしょう。

トレーニング以外の舌根沈下対策

トレーニングと合わせて取り入れたい、その他の対策も紹介します。

マウスピースという選択肢

歯科で作製するマウスピースは、下あごを軽く前方に固定することで、舌のスペースを確保し、舌根沈下による気道の圧迫を軽減することを目的とした治療法です。
トレーニングで変化を感じにくいあなたには、歯科への相談も選択肢のひとつになります。
歯型を取って個人のあごの形に合わせて作製するため、市販品よりもフィット感を得やすいでしょう。

体重管理との組み合わせ

首まわりの脂肪が舌根沈下に影響している場合、トレーニングと合わせて体重管理に取り組むことで、より効果を感じやすくなることがあります。
無理な減量ではなく、継続できる範囲で取り組むことがいびき対策として長続きするコツです。

舌根沈下によるいびきのセルフチェック

自分のいびきが舌根沈下によるものかどうか、以下のポイントで確認してみましょう。

チェック項目舌根沈下との関連
あお向けで寝るといびきが強くなる舌根沈下の可能性が高い
横向きで寝るといびきが軽くなる舌根沈下が関係している可能性がある
飲酒した日にいびきが強くなる筋肉が緩み舌根沈下が起こりやすい
年齢とともにいびきが強くなってきた加齢による筋力低下が関係している可能性

複数の項目に当てはまるあなたは、舌根沈下によるいびきの可能性が考えられるため、この記事で紹介したトレーニングを試してみる価値があるでしょう。

家族のいびきが気になる場合の伝え方

あなた自身ではなく、家族の舌根沈下によるいびきが気になっている場合もあるでしょう。
伝え方に悩むあなたのために、ポイントを紹介します。

責めるのではなく心配していると伝える

「いびきがうるさい」と直接的に伝えると相手が傷つくこともあります。
「呼吸が心配だから一緒にトレーニングしてみない?」といった伝え方をすると、前向きに受け止めてもらいやすくなります。

一緒にトレーニングに取り組む

舌根沈下トレーニングは、一人で黙々と行うよりも、家族と一緒に取り組むほうが継続しやすいという声もあります。
歯磨きのついでに一緒に「あいうべ体操」をするなど、無理のない形で習慣化していきましょう。

「いびきに効く舌根沈下トレーニング」に関する よくある質問

舌根沈下トレーニングはどのくらいの期間で効果が出ますか?
筋力トレーニングと同様に、数週間から数ヶ月ほど継続することで変化を感じやすいとされています。
すぐに結果が出なくても、焦らず続けることが大切です。
舌根沈下トレーニングは誰でもできますか?
多くの方が取り組みやすい体操ですが、あごや口に痛みがある場合は無理をせず、医師や歯科医師に相談してから始めることをおすすめします。
トレーニングをしてもいびきが改善しません。
どうすればいいですか?
舌根沈下以外の原因(鼻づまり、骨格、睡眠時無呼吸症候群など)が関わっている可能性があります。
1〜2ヶ月続けても変化が乏しい場合は、耳鼻咽喉科や歯科など医療機関への相談を検討しましょう。
舌根沈下は自分で確認できますか?
自分では確認しにくいため、家族にいびきの様子を聞く、いびき録音アプリを活用するなどの方法があります。
気になる場合は医療機関で検査を受けてみることも、スムーズないびき改善につながる選択肢のひとつです。
舌根沈下トレーニングと横向き寝、どちらを優先すればいいですか?
どちらか一方だけでなく、両方を組み合わせることで、舌根沈下によるいびきの軽減をより実感しやすくなります。
まずは横向き寝から取り入れ、並行してトレーニングを続けていくとよいでしょう。
子どもの舌根沈下によるいびきにも同じトレーニングは有効ですか?
子どものいびきは扁桃肥大やアデノイド肥大が関係していることも多く、大人とは原因の傾向が異なります。
自己判断でトレーニングだけに頼らず、小児科や耳鼻咽喉科に相談するのがおすすめです。
まとめ

舌根沈下は、あお向け寝や筋力低下によって舌の付け根が喉の奥に落ち込み、いびきにつながる状態です。
舌を上あごに押し付けるトレーニングや「あいうべ体操」など、今日からできる方法を継続することで、変化が期待できます。
姿勢やよく噛んで食べる習慣、禁煙・節酒といった生活習慣の見直しを組み合わせると、より効果を実感しやすくなるでしょう。
効果を感じにくい場合や、呼吸が止まる様子がある場合は、トレーニングだけに頼らず、耳鼻咽喉科や歯科などの医療機関へ相談することをおすすめします。
舌根沈下トレーニングは、いびきの根本的な原因に働きかける方法のひとつとして、無理のない範囲で続けていきましょう。

最終更新:2026年8月更新

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