枕は気道の広さに影響する寝具のひとつで、素材や高さ、形状によっていびきへの影響が変わってきます。
この記事では枕の種類ごとの特徴や選び方の考え方を整理しました。
なお、いびきや睡眠の健康については厚生労働省の情報サイト「e-ヘルスネット」でも解説されています。
あわせて確認しておくとよいでしょう(厚生労働省 e-ヘルスネット「睡眠時無呼吸症候群」)。
いびき対策の枕、結論から言うと何を見ればよいか
いびき対策枕を選ぶときにまず確認したいのは「素材」「高さ」「横向き寝のしやすさ」の3点です。
以下の表に、代表的な素材タイプごとの特徴をまとめました。
| 素材タイプ | 特徴 | 向いていると考えられるあなた |
|---|---|---|
| 低反発ウレタン | 頭部が沈み込みやすく、フィット感が高い | 横向き寝が多く、肩の隙間を埋めたいあなた |
| 高反発ウレタン・ファイバー | 寝返りがしやすく、通気性に優れる傾向がある | 寝苦しさや蒸れが気になるあなた |
| パイプ・そば殻 | 硬さと通気性があり、高さ調整用の中材としても使われる | 枕の高さを自分で微調整したいあなた |
| 羽毛・フェザー | 柔らかく軽い反面、頭部が沈みやすい | 柔らかい寝心地を好むあなた(高さ調整は別途工夫が必要) |
あくまで一般的な傾向であり、体格や寝姿勢によって合う素材は異なります。実際に試してみながら判断することがおすすめです。
なぜ枕がいびきに関係するのか
いびきは、眠っている間にのど(咽頭)や舌の付け根が緩み、空気の通り道である気道が狭くなることで、周囲の粘膜が振動して音が出る現象です。
仰向けで寝ると重力の影響で舌の付け根が沈みやすく、気道がさらに狭くなりやすいといわれています。
枕の高さや形状によって首の角度が変わると、気道の広さにも影響が及ぶと考えられるでしょう。
そのため「枕を変えるといびきが軽くなった」と感じる人がいる一方で、枕以外の要因(肥満・鼻づまり・飲酒・扁桃肥大など)が主な原因になっているケースもあります。
枕はあくまで気道を確保しやすくするための工夫のひとつと捉えておくとよいでしょう。
枕の種類・形状別に見るよくあるケース
横向き寝サポート枕
肩の高さに合わせて中央部と側面部の高さが異なる形状の枕です。
横向きで眠ることが多いあなたにとって、肩と首のすき間を埋めやすく、寝返りの妨げになりにくい点が特徴でしょう。
頸部(首元)を支えるタイプの枕
首の後ろのカーブを支える設計になっており、あご先が下がりすぎるのを防ぎたいあなたに検討されることが多いタイプです。頭部だけでなく首全体を支える構造になっています。
オーダーメイド枕・調整式枕
中材の量を出し入れして高さを細かく調整できるタイプです。既製品で合うものが見つからなかったあなたにとって、選択肢のひとつになります。
ただし調整には時間がかかることもあり、専門店で計測を受けながら選ぶ方法もあるでしょう。
枕を選ぶときの注意点
本記事で扱っているのは、のどや軟口蓋の振動による一般的ないびきです。
いびきの音がかなり大きい、睡眠中に呼吸が一時的に止まっている、日中に強い眠気が続くといった症状がある場合は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)が背景にある可能性があります。
枕を変えるだけで様子を見るのではなく、耳鼻咽喉科や呼吸器内科などの医療機関に相談することがおすすめです。
また、枕を変えてすぐに効果を判断しようとせず、数日から1週間程度は同じ枕で寝てみて、体調や首・肩への負担も含めて確認する方法がおすすめです。
高すぎる枕や低すぎる枕は、いびきの悪化だけでなく首や肩のこりにつながることもあるため注意しましょう。
枕を変えても改善しないと感じたら
枕を見直してもいびきの変化を感じられないあなたは、原因が枕以外にある可能性を考えてみましょう。
体重の増加による首まわりの脂肪、鼻炎や鼻づまりによる口呼吸、扁桃腺の腫れ、飲酒や睡眠薬の影響など、いびきの原因はさまざまです。
生活習慣の見直しと合わせて、気になる場合は耳鼻咽喉科・呼吸器内科・歯科(マウスピース治療)などの医療機関への相談も選択肢に入れておくのがおすすめでしょう。
厚生労働省 e-ヘルスネット「睡眠時無呼吸症候群」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/heart/yk-026.html
いびきとまくらに関するよくある質問
枕を変えるだけでいびきは軽くなりますか?
いびき対策枕はどのくらいの期間で効果を判断すればよいですか?
枕なしで寝るといびきは変わりますか?
いびき対策の枕を選ぶときは、素材・高さ・横向き寝のしやすさの3点を基準に考えるとよいでしょう。枕はいびきを軽くする工夫のひとつですが、症状が強い場合や呼吸が止まっている様子がある場合は、枕だけに頼らず医療機関へ相談することも大切です。あなたに合った枕を見つけながら、必要に応じて専門家の意見も取り入れてみましょう。
最終更新:2026年7月
