いびきと無呼吸の見分け方とは?睡眠時無呼吸症候群のサインと検査の流れ

「いびきをかいているとき、実は呼吸が止まっていることがある…」と聞いて、あなたも不安を感じているのではないでしょうか。
いびきと無呼吸には関連があるとされ、睡眠時無呼吸症候群のサインとして現れることがあるのです。

この記事では、いびきと無呼吸の関係・睡眠時無呼吸症候群のサインの見分け方・検査や治療の流れ・生活習慣でできる対策を整理して解説します。
厚生労働省の情報も参照しながら、判断の参考にしてください。
不安な気持ちを抱えたまま放置せず、少しずつ状況を整理していきましょう。

目次

いびきと無呼吸はどう違うのか

いびきは、気道が狭くなった状態で呼吸をすることで、粘膜が振動して音が出る現象です。
一方で無呼吸は、気道が完全にふさがれ、呼吸そのものが一時的に止まってしまう状態を指します。
いびきのすべてが無呼吸を伴うわけではありませんが、いびきの音が急に止まってから大きな音とともに呼吸が再開する場合に無呼吸が起きている可能性があるとされているのです。
自分では気づきにくいため、パートナーや家族の指摘が発見のきっかけになることも少なくありません。

状態特徴
単純ないびき継続的な音があり、呼吸は止まっていない
無呼吸を伴ういびきいびきが止まり、無音の状態が続いた後、大きな音とともに呼吸が再開する

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が繰り返し止まったり、浅くなったりする状態を指す症状を指します。
気道が狭くなることで起こるタイプが多いとされ、いびきを伴うことが多いのが特徴です。
中には気道の狭窄以外の要因で起こるタイプもあるとされ、原因によって対策も異なります。
呼吸が止まることで体内の酸素濃度が低下し、脳や体が十分に休息できず、日中の眠気や様々な不調につながることがあるとされているのです。
無呼吸の状態が一晩に何度も繰り返されると、深い眠りに入りにくくなり、朝起きても疲れが取れていないと感じることもあります。

主な要因特徴
肥満・首まわりの脂肪気道が圧迫されて狭くなりやすい
あごの骨格もともと気道が狭い構造になっていることがある
扁桃腺・アデノイドの肥大気道を物理的に圧迫する
鼻づまり鼻呼吸がしづらく、口呼吸になりやすい
加齢喉まわりの筋肉の衰えにより気道が狭くなりやすくなる

睡眠時無呼吸症候群のサイン

次のような症状が見られる場合、睡眠時無呼吸症候群が関係している可能性があります。

  • いびきが急に止まり、しばらくしてから大きな音とともに呼吸が再開する
  • 睡眠中に呼吸が止まっていると家族から指摘されたことがある
  • 日中に強い眠気や集中力の低下を感じる
  • 朝起きたときに頭が重い、口や喉が渇いている
  • 夜中に何度も目が覚める

これらの症状に複数当てはまる場合は、セルフケアだけで様子を見続けず、医療機関での検査を検討することをおすすめします。
一つだけ当てはまる場合でも、気になる場合は早めに相談しておくと、状況を把握しやすくなるでしょう。

日中の強い眠気は放置しない

睡眠時無呼吸症候群による日中の眠気は、運転中や作業中の集中力低下につながることもあるとされています。
心当たりがある場合は、早めの医療機関への相談がおすすめです。
特に車の運転をする機会が多いあなたは、早めの検査を検討しましょう。

検査の流れ

睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合、医療機関では次のような流れで検査が進められることが一般的です。

ステップ内容
1. 問診いびきの状況、日中の眠気、生活習慣などを確認する
2. 簡易検査自宅で行える簡易的な検査機器を用いて、呼吸の状態を記録する
3. 精密検査必要に応じて、入院して行う精密検査(ポリソムノグラフィー)を実施する
4. 診断・治療方針の相談検査結果をもとに、重症度に応じた治療方針を相談する
5. 治療開始決定した治療方針に沿って、装置の導入や生活指導が行われる

検査の方法や流れは医療機関によって異なるため、事前にどのような検査が必要か確認しておくとよいでしょう。
簡易検査は自宅で行えるため、通院の負担が少なく始めやすいという特徴があります。

治療の選択肢

睡眠時無呼吸症候群と診断された場合、重症度や原因に応じて、いくつかの治療の選択肢があります。

治療法特徴
CPAP療法専用の装置で気道に空気を送り込み、気道を確保する。中等度〜重度に用いられることが多い
マウスピース(スリープスプリント)あごの位置を調整し、気道を確保しやすくする。軽度〜中等度に用いられることが多い
手術扁桃腺の肥大や鼻中隔弯曲症など、構造的な原因が大きい場合に検討される
生活習慣の見直し体重管理や飲酒の見直しなど、治療と並行して行われることが多い

どの治療法があなたに合っているかは、検査結果や重症度によって異なります。
医師とよく相談しながら、あなたに合った治療方針を決めていきましょう。
複数の選択肢を提示された場合は、それぞれのメリットと負担を比較し、あなたの生活スタイルに合ったものを選ぶとよいでしょう。

生活習慣でできる対策

治療とあわせて、生活習慣の見直しも睡眠時無呼吸症候群の対策として大切です。

  • あなたに合った体重を意識し、首まわりの脂肪を減らす
  • 就寝前の飲酒を控える
  • 横向き寝を意識し、気道を確保しやすくする
  • 禁煙を検討する(喫煙は気道の炎症につながることがあるとされる)
  • 規則正しい睡眠習慣を意識し、疲労をためすぎない

これらはすぐに結果が出るものではありませんが、継続することで症状の軽減につながりやすくなるとされています。
治療と並行して、無理のない範囲で取り組んでいきましょう。
生活習慣の改善だけで治療が不要になるケースもあれば、治療と併用が必要なケースもあり、経過を見ながら医師と相談することが大切です。

放置するとどうなるか

睡眠時無呼吸症候群を放置すると、慢性的な睡眠不足による日中の眠気や集中力の低下だけでなく、体への負担が長期的に蓄積する可能性があるとされています。
気になる症状がある場合は、自己判断で様子を見続けず、早めに医療機関で検査を受けることが大切です。
早めに原因を把握することで、あなたに合った対策を選びやすくなります。
放置期間が長くなるほど、体への負担が積み重なる可能性もあるため、気づいた時点で行動に移すことが望ましいでしょう。

子どもの無呼吸について

子どもにも睡眠時無呼吸症候群が見られることがあり、主に扁桃腺やアデノイドの肥大が原因とされています。
大人とは原因の傾向が異なる点も理解しておきましょう。
成長期の呼吸の状態は発育にも影響を与える可能性があるとされているため、いびきが続く場合や睡眠中に苦しそうな様子がある場合は、早めに耳鼻咽喉科や小児科に相談することをおすすめします。
子どもは自分の症状をうまく言葉で伝えられないこともあるため、保護者が睡眠中の呼吸の様子や日中の集中力の変化を観察しておくことも大切です。

家族が気づいたときの伝え方

パートナーや家族が本人の睡眠中の呼吸の様子に気づいた場合、本人は自覚していないことも多いため、伝え方に悩むことがあるかもしれません。
驚かせないよう、落ち着いたタイミングで話すことを心がけましょう。
責めるのではなく、心配している気持ちを伝え、一緒に医療機関への相談を検討する姿勢が大切です。
呼吸が止まっている様子の記録があれば、受診時に伝えることで、状況を把握してもらいやすくなることがあります。
指摘された本人は驚いたり不安を感じたりすることもあるため、責めるのではなく寄り添う姿勢で伝え、二人で一緒に対応を考えていくことが大切です。

重症度の分類について

睡眠時無呼吸症候群は、検査によって測定される無呼吸・低呼吸の回数などをもとに、軽度・中等度・重度といった重症度に分類されることが一般的です。
重症度によって治療法も変わってくるため、自己判断で軽く考えず、まずは検査を受けてあなたの状態を正確に把握することが大切になります。
周囲から指摘されたというだけで焦らず、客観的な検査結果をもとに判断しましょう。
軽度と判断された場合でも、生活習慣の見直しやマウスピースなど、体への負担が少ない対策から取り組むことが推奨されることがあります。
軽度だからと油断せず、定期的な経過観察を続けることも大切です。

重度と判断された場合は、CPAP療法などの積極的な治療が必要になることもあります。
重症度に関わらず、放置せず医師の指示に従って治療を継続することが大切です。
定期的な検査で重症度の変化を確認しながら、治療方針を見直していくこともあるのでおさえておきましょう。

治療を続けるうえでのポイント

CPAP療法などの治療は、継続することで変化を実感しやすくなるとされています。
装置の装着に慣れるまで違和感を覚えることもありますが、多くの場合は使用を続けるうちに慣れていくとされているのです。
慣れるまでの期間には個人差があるため、焦らず取り組むことが重要になります。
装着感が合わない場合は、マスクのサイズや種類を変更できるか医療機関に相談してみましょう。
あなたに合った調整を見つけることが、継続するうえで大切です。

治療を中断してしまうと、症状が再び現れることもあるため、定期的な通院と経過観察を続けることが重要になります。
生活習慣の変化があった場合は、医師に伝え、治療内容の見直しが必要かどうか相談しましょう。
仕事や旅行などで一時的に使用が難しい場合も、自己判断でやめず、事前に医師に相談しておくことが大切です。

いびきと無呼吸に関するよくある質問

いびきをかく人は必ず無呼吸になりますか?
いびきをかく人すべてが無呼吸を伴うわけではありません。
一方で、いびきが急に止まった後に大きな音とともに呼吸が再開する場合は、無呼吸が関係している可能性があります。
注意して様子を確認することが大切です。
心当たりがある場合は、早めに検査を受けることをおすすめします。
無呼吸かどうか自分で確認する方法はありますか?
自分では気づきにくいため、パートナーや家族に様子を確認してもらったり、録音・録画アプリを活用するなどの方法があります。
心当たりがある場合は、医療機関での検査を検討することも一つの選択肢です。
市販のアプリで無呼吸の傾向を把握できることもありますが、確定診断には医療機関での検査が必要になることをおさえておきましょう。
検査を受けるにはどこに相談すればいいですか?
睡眠外来や、いびき・無呼吸を扱う耳鼻咽喉科で相談できます。
どこに相談すればよいか分からない場合は、まずかかりつけ医に相談してみるのも一つの方法です。
紹介状が必要な医療機関もあるため、事前に確認しておくとスムーズに進められます。
CPAP療法は一生続ける必要がありますか?
重症度や原因によって異なります。
体重の減少など生活習慣の改善によって症状が軽減し、治療内容が見直されることもあるため、経過を見ながら医師と相談していくことが一般的です。
自己判断で治療を中断せず、必ず医師の指示に従いましょう。
痩せれば無呼吸は治りますか?
体重の減少によって症状が軽減するケースもありますが、あごの骨格や扁桃腺の大きさなど体重以外の要因が関係している場合もあります。
まずは検査を受け、あなたの無呼吸の原因を把握することが大切です。
体重管理はすこやかな状態を保つうえでも役立つとされているため、治療と並行して取り組むことをおすすめします。
まとめ
  • いびきが急に止まり、大きな音とともに呼吸が再開する場合は、無呼吸が関係している可能性があります。
  • 日中の強い眠気や、呼吸が止まっていると指摘された場合は、睡眠時無呼吸症候群のサインの一つとされているのです。
  • 検査は睡眠外来や耳鼻咽喉科で受けられ、簡易検査から精密検査まで段階的に進められます。
  • 治療にはCPAP療法・マウスピース・手術など、重症度に応じた選択肢があることをおさえておきましょう。
  • 生活習慣の見直しは、治療と並行して取り組むことで、症状の軽減につながる可能性があります。

最終更新:2026年8月12日

本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、症状の診断や治療を保証するものではありません。
気になる症状がある場合は、必ず医療機関にご相談ください。

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