「グッズだけに頼らず、自分の体そのものを鍛えていびきを治したい」と考えているあなたもいるのではないでしょうか。
口や舌、喉まわりの筋肉を鍛えるトレーニングは、体への負担が少なく、継続することで変化を感じる人もいる方法の一つです。
この記事では、いびきの治し方として取り入れられているトレーニングの具体的なやり方や続けるコツ、注意点を整理します。
厚生労働省の情報も参照しながら、無理なく続けられる範囲で取り入れる参考にしてください。
効果の感じ方には個人差があり、必ず改善するとは限らない点もあらかじめ理解しておきましょう。
焦って結果を急ぐよりも、日々の積み重ねを大切にする気持ちで取り組むことが、長く続けるコツになります。
トレーニングでいびきに働きかける仕組み
いびきは、就寝中に舌や軟口蓋まわりの筋肉が緩み、気道が狭くなることで粘膜が振動して起こると考えられています。
口・舌・喉まわりの筋肉を鍛えることで、就寝中も筋肉の緊張が保たれやすくなり、気道が狭くなりにくくなる可能性があるでしょう。
これは「口腔筋機能療法」と呼ばれる分野に近い考え方で、筋力トレーニングと同じように、継続することで少しずつ変化を感じやすくなるといわれています。
体の他の部位の筋肉と同様に、使わなければ衰え、使い続ければ機能を保ちやすくなるという考え方が土台になるのです。
| 鍛える部位 | 期待される働き |
|---|---|
| 舌 | 就寝中に喉の奥へ落ち込みにくくする |
| 軟口蓋(喉の奥の柔らかい部分) | 振動しにくい状態を保ちやすくする |
| 頬・口まわりの筋肉 | 口呼吸のクセを見直し、鼻呼吸をサポートする |
今日から始められる舌のトレーニング
舌を上あごに押し当てる運動
舌の先を上の前歯の裏あたりに当て、舌全体を上あごに押し付けるように力を入れます。
数秒キープしてから力を抜くという動きを、無理のない回数繰り返してみましょう。
最初は数回から始め、慣れてきたら少しずつ回数を増やしていくと、無理なく続けやすくなります。
舌を前後に動かす運動
口を軽く開けた状態で、舌をゆっくり前に突き出したり、喉の奥に引いたりする動きを繰り返します。
舌の付け根の筋肉を意識しながら行うことがポイントです。
勢いよく動かすのではなく、ゆっくりと筋肉の動きを感じながら行うと、より効果を実感しやすいといわれています。
舌回し運動
口を閉じた状態で、歯茎の外側に沿って舌をぐるりと一周させる運動です。
左右均等に回すことを意識しながら、無理のない回数から始めてみましょう。
慣れないうちは顎が疲れやすいこともあるため、無理せず休憩を挟みながら行うことをおすすめします。
喉・軟口蓋を意識したトレーニング
「あ・い・う・べ」体操
「あー」「いー」「うー」「べー」と口を大きく動かしながら発声する体操です。
口まわりや舌の筋肉を大きく動かすことで、口呼吸のクセの見直しにもつながるとされています。
声を出さずに口の動きだけで行うこともでき、電車の中など声を出しにくい場面でも取り入れやすい方法です。
のどの奥を意識した発声練習
あくびをするときのように喉の奥を大きく開け、その状態を意識しながら「あー」と発声する練習も、軟口蓋まわりの筋肉を使う方法の一つです。
鏡で喉の奥の動きを確認しながら行うと、正しく力が入っているかを確認しやすくなります。
トレーニングは体への負担が少ない一方、効果を感じるまでに時間がかかることが多いとされています。
継続しても改善が見られない場合や、睡眠中に呼吸が止まっている様子がある場合は、トレーニングだけに頼らず、早めに医療機関へ相談するのがおすすめです。
トレーニングを継続するコツ
口腔まわりのトレーニングは、筋力トレーニングと同じように継続することが変化を感じるための鍵になります。
しかし、日々の生活の中で忘れてしまったり、面倒に感じて続かなくなったりすることも少なくありません。
特別な器具を必要とせず、自宅や移動時間にも取り入れやすい方法ですが、意識しないと後回しにしてしまいがちなので、工夫が必要です。
- 歯磨きや入浴など、既にある習慣とセットにして行う
- 回数や時間を決めすぎず、無理のない範囲から始める
- 効果を感じにくくても、数週間は様子を見ながら続けてみる
- 家族と一緒に取り組み、続ける動機づけにする
すぐに結果を求めすぎず、生活の一部として無理なく取り入れることが、長く続けるためのポイントです。
カレンダーやアプリに記録をつけて、続けられた日を可視化することも、モチベーションを維持する工夫の一つとしておすすめできます。
家族と一緒に取り組めば、お互いに声をかけ合いながら継続しやすくなるでしょう。
トレーニングと他の対策を組み合わせる
トレーニングは体質そのものにアプローチする方法ですが、変化を感じるまでに時間がかかることが多いため、即効性のある対策と組み合わせることもおすすめです。
| 組み合わせ | 考え方 |
|---|---|
| トレーニング+横向き寝 | 体質改善と姿勢の工夫を同時に進める |
| トレーニング+鼻づまり対策 | 鼻呼吸をサポートしながら口まわりの筋肉も鍛える |
| トレーニング+生活習慣の見直し | 飲酒・体重管理などとあわせて根本的な改善を目指す |
トレーニングだけで完結させようとせず、複数の対策を無理のない範囲で並行して取り入れることで、変化を感じやすくなる場合があります。
どの対策から始めるか迷う場合は、自分が続けやすいと感じるものから取り入れ、少しずつ組み合わせを増やしていくとよいでしょう。
トレーニングが向いていると考えられるケース
口腔筋機能療法に近いトレーニングは、次のようなケースで取り入れられることが多いとされています。
自分に当てはまるかどうか確認してみましょう。
- いびきの程度が軽度〜中等度である
- 口呼吸のクセがあり、口まわりの筋力の低下が気になる
- 体への負担が少ない方法からいびき対策を始めたい
- すでにマウスピースや生活習慣の見直しを行っており、あわせて取り入れたい
一方で、扁桃腺の肥大や鼻中隔弯曲症など構造的な原因が大きい場合は、トレーニングだけでは十分な変化を感じにくいこともあります。
あなたのいびきの原因を把握したうえで、トレーニングが向いているかどうかを考えてみましょう。
判断に迷う場合は、耳鼻咽喉科や歯科で状態を確認してもらったうえで、トレーニングを取り入れるかどうかを決めるのも一つの方法です。
子どもの口呼吸トレーニングとの違い
子どもの口呼吸や口まわりの筋力低下に対しても、トレーニングが取り入れられることがあります。
ただし、成長期の子どもは大人と体の発達段階が異なるため、自己流で進めるのではなく、歯科や小児科で相談しながら、その子に合った内容を確認するのがおすすめです。
あごの発育にも関係する分野のため、専門家の視点を取り入れることが大切でしょう。
子どもが楽しみながら取り組めるよう、遊びの要素を取り入れて誘ってあげるのも継続の工夫の一つです。
効果を感じるまでの期間の目安
トレーニングによる変化の感じ方には個人差があり、数週間で変化を感じる人もいれば、数ヶ月かけて少しずつ実感する人もいるとされています。
焦って結果を求めると続けにくくなるため、まずは1ヶ月程度を目安に、無理のないペースで継続してみるこのがおすすめです。
効果を感じにくい場合は、トレーニングの方法が合っていない可能性もあるため、歯科医院などで正しいやり方を確認してみるのも一つの方法でしょう。
継続する中で以前より続けやすくなったと感じるだけでも、体が変化に向かっているサインと捉え、前向きに取り組んでいくのがおすすめです。
1ヶ月続けても変化を感じにくい場合でも、すぐに諦めるのではなく、やり方を見直しながらもう少し様子を見るという選択肢もあります。
トレーニングの正しいフォームを身につけるには
口腔まわりのトレーニングは、自己流で行うと十分に狙った筋肉に力が入らず、変化を感じにくいことがあります。特に舌を上あごに押し当てる運動や舌回し運動は、鏡を見ながら正しい位置を確認して行うと、効果を実感しやすくなるといわれています。
最初は難しく感じても、繰り返すうちに感覚がつかめてくることが多いので、焦らず取り組んでみましょう。
動画やイラストで手順を確認しながら進めるのも、正しいフォームを身につける一つの方法です。
歯科医院によっては、口腔筋機能療法の指導に対応しているところもあります。
自己流でうまくいかないと感じる場合は、一度専門家に正しいやり方を確認してもらうことも一つの方法です。
いびき治療のトレーニング継続のモチベーションにもつながるでしょう。
専門家からのフィードバックを受けることで、自分では気づきにくい癖や力の入れ方の偏りに気づけることもあります。
実際にトレーニングを続けた人が感じやすい変化
口腔まわりのトレーニングを続けた人の声を見ると、数週間ほどで朝起きたときの口の乾き方が変わったと感じたり、いびきの音が小さくなったと家族から言われたりする人がいる一方、なかなか変化を実感できないという声もあるようです。
効果の感じ方には個人差が大きく、体質や生活習慣、いびきの原因によっても差が出るとされています。
変化がすぐに見られなくても、口まわりの筋力を保つこと自体は、加齢による筋力低下を緩やかにするという意味でも役立つと考えられています。長い目で見て取り組む姿勢が大切です。
数ヶ月続けた結果、いびきだけでなく滑舌や食事のときの噛み合わせに変化を感じたという声もあり、いびき以外の面でもメリットを実感する人がいるでしょう。
いびきの治し方トレーニングに関するよくある質問
- トレーニングはどのくらいの頻度で行えばいいですか?
- トレーニングだけでいびきは治りますか?
- 子どもでも同じトレーニングをして大丈夫ですか?
- トレーニングをしても変化を感じない場合はどうすればいいですか?
- トレーニングに副作用のようなものはありますか?
歯磨きのタイミングなど、既にある生活習慣とセットにすると続けやすくなります。
忙しい日は回数を減らしてでも続けることを優先すると、習慣化しやすくなるでしょう。
横向き寝や生活習慣の見直しなど、他の対策とあわせて取り組むことをおすすめします。
原因が構造的な問題である場合は、医療機関での相談もあわせて検討しましょう。
あご・歯並びの発育にも関わる分野のため、専門家の指導を受けながら進めるのがおすすめです。
歯科医院で正しいやり方を確認するか、耳鼻咽喉科や睡眠外来での検査も検討してみましょう。
強い力を入れすぎると筋肉が疲労しやすくなるため、無理のない強さで行うことも大切です。
- いびきの治し方としてのトレーニングは、口・舌・喉まわりの筋肉を鍛え、気道を確保しやすくすることを目指す方法です。
- 舌を上あごに押し当てる運動や「あ・い・う・べ」体操など、日常生活の中で取り入れやすい方法があります。
- 効果を感じるまでに時間がかかることが多いため、継続することが大切です。
- 横向き寝や生活習慣の見直しなど、他の対策と組み合わせることで変化を感じやすくなる場合があります。
- 構造的な原因が大きい場合や改善が見られない場合は、医療機関への相談も検討しましょう。
最終更新:2026年8月6日
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、症状の診断や治療を保証するものではありません。気になる症状がある場合は、医療機関にご相談ください。
